大画面で毎日映画を見ると、電気代がどれくらい増えるのか気になります。
プロジェクターの電気代は、本体の消費電力と使った時間の2つだけで計算できます。
計算してみると、一般的な家庭用の機種なら1か月で数百円というのが実際のところです。
この記事では、計算式と機種ごとの目安、テレビとの差、待機電力の扱いを説明します。
記事のポイント
- 計算式は消費電力÷1000×時間×単価の3つだけ
- 家庭用の機種なら毎日3時間でも月300円前後
- 画面を大きくしても消費電力は増えない
- 待機電力は月10円ほどで抜き差しの手間に見合わない
電気代は3つの数字だけで出せる
電気代は、消費電力をキロワットに直し、使った時間と1kWhあたりの単価を掛けて求めます。
式にすると、消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×単価(円)です。
単価は契約している会社で違いますが、目安として使える全国の基準があります。
全国家庭電気製品公正取引協議会は、家電のカタログに記載する目安単価を1kWhあたり31円と定めています(出典:全国家庭電気製品公正取引協議会)。

この31円で、機種のクラスごとに計算した結果が次の表です。
| 機種のクラス | 1時間 | 1日3時間 | 1か月(30日) |
|---|---|---|---|
| モバイル型(65W) | 約2.0円 | 約6.0円 | 約181円 |
| 据え置き型(100W) | 約3.1円 | 約9.3円 | 約279円 |
| 照明一体型(160W) | 約5.0円 | 約14.9円 | 約446円 |
| 4K高輝度機(316W) | 約9.8円 | 約29.4円 | 約882円 |
毎日3時間使っても、家庭でよく選ばれるクラスなら1か月で300円前後に収まります。
自分の機種の消費電力は、取扱説明書か公式サイトの仕様欄に載っています。
表の数字ではなく、その値を式に入れてください。
消費電力は光源と設定で変わる
同じ画面サイズでも、機種によって消費電力は数倍の差が出ます。
光源の種類で差が出る
高圧水銀ランプは明るさを出しやすい一方で、発熱が大きく冷却の電力も必要になります。
エプソンの4Kモデルは、光源に200Wのランプを使い、明るさ切替を「高」にしたときの消費電力を316Wと公表しています(出典:エプソン公式サイト)。
LEDやレーザーは発熱が少なく、同じ明るさでも消費電力を抑えられます。

光源ごとの違いは、LEDとレーザーの違いをまとめた記事で解説しています。
エコモードで下がる
消費電力の大部分は、光を作る部分が使っています。
明るさを落とすモードに切り替えると、そのぶん電力も下がります。
暗くした部屋なら、最大の明るさで映す必要はありません。
光源にかかる負荷も減るため、寿命を延ばす効果もあります。
光源が何時間もつかは、寿命の目安をまとめた記事で確認できます。
画面を大きくしても電気代は変わらない
プロジェクターは、本体を離して大きく映しても消費電力が増えません。
光を作る部分の電力は、40インチで映しても100インチで映しても同じです。
テレビは画面が大きくなるほど発光する面積が増えるため、ここに差が生まれます。
| 画面サイズ | テレビの消費電力の目安 | プロジェクターの目安 |
|---|---|---|
| 50インチ前後 | 約140〜230W | 約100〜160W |
| 65インチ | 約220〜300W | 約100〜160W |
| 85インチ以上 | 約400W以上 | 約130〜316W |
50インチ程度で比べると、両者の差はほとんどありません。
電気代を理由にプロジェクターを選ぶなら、80インチ以上で使う場合に限られます。

置き換えを考えるときの条件は、テレビの代わりにする方法をまとめた記事で説明しています。
待機電力は気にしなくてよい
電源を切った状態でも、リモコンの信号を受け取るためにわずかな電力を使っています。
先ほどのエプソンのモデルでは、スタンバイ時の消費電力は0.3Wと記載されています。
0.5Wの機種を1日21時間スタンバイにしても、1か月で約10円にしかなりません。
毎回コンセントを抜く手間に対して、返ってくる金額は10円ほどです。
数週間まったく使わない予定があるときだけ、主電源を切っておけば十分です。
雷が多い時期に抜いておくのは、電気代とは別の理由として意味があります。
実際の数字は測ると早い
仕様に書かれた消費電力は、明るさを最大にしたときの値であることが多くなっています。
普段の設定で実際に何ワット使っているかは、コンセントの間に挟む測定器で分かります。
積算の電力量と料金まで表示される機種を選ぶと、1か月の実額がそのまま読めます。
\ 使った分の電力量と料金がそのまま出る /
測定器には対応できる電力の上限があります。
本体の消費電力が上限を超えていないか確かめてから使ってください。
省エネだけで機種を決めない
消費電力の低い機種は、その分だけ明るさも控えめです。
部屋の明るさに対して光量が足りないと、映像が白っぽくなって見づらくなります。
月に数百円を節約するより、使わなくなってしまうほうが損失は大きくなります。
選ぶ順番は、部屋の明るさに必要な光量が先です。
候補が絞れてから、消費電力の差を比べてください。
必要な明るさの目安は、ルーメンの目安をまとめた記事で確認できます。
照明を兼ねる機種という考え方
シーリングライトと一体になった機種は、消費電力に照明の分が含まれています。
部屋の照明を別に点けなくてよいため、合計で見ると重複が減ります。
仕様の消費電力には、映像と照明の両方が含まれています。
据え置き型の数字とそのまま並べると、実際より大きく見える点に注意してください。
\ 照明とプロジェクターを1台にまとめる /
電気代を心配して質問される方の多くは、実際に計算すると拍子抜けされます。
気にすべきなのは電気代より、部屋の明るさに合った光量が出るかどうかです。
プロジェクターの電気代に関するよくある質問
1日中つけっぱなしにするといくらになりますか?
100Wの機種を24時間動かすと、1日あたり約74円です。
1か月続けると2,200円ほどになります。
無操作で電源が切れる設定にしておくと、消し忘れを防げます。
夜に使うと電気代は安くなりますか?
時間帯で単価が変わるプランなら、夜間のほうが安くなります。
一般的な従量制のプランでは、使う時間帯で単価は変わりません。
契約中のプランの単価表を確認してください。
フィルターの掃除は電気代に関係しますか?
ほこりが詰まると内部の温度が上がり、冷却ファンの回転が速くなります。
その分だけ消費電力が増え、動作音も大きくなります。
数か月に1度は吸気口を掃除してください。
ポータブル電源でどれくらい使えますか?
容量を消費電力で割ると、おおよその時間が出ます。
500Whの電源で65Wの機種なら、変換の損失を見て6時間ほどが目安です。
出力の上限が本体の消費電力を上回っているかも確認してください。
プロジェクターの電気代のまとめ
電気代は、消費電力と使用時間と単価を掛けるだけで求められます。
家庭用のクラスなら、毎日3時間の使用で1か月300円前後です。
光源の種類と明るさの設定で、同じ時間でも消費電力は変わります。
画面を大きくしても電力は増えないため、大画面ほどテレビとの差が開きます。
待機電力はごくわずかなので、こまめな抜き差しは必要ありません。
正確な情報は各製品の仕様と電力会社の単価表をご確認ください。



